日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
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IMG_0227.jpg4月××日外来

30代女性
慢性湿疹でかかっている
前回は滋陰至宝湯が処方されている。
マスクをしていて、声がとても小さい。
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『いかがですか?』
   「漢方飲んでいたんですが、胃の違和感があって、背中まで痛くなって...」、咳こみながら話します。風邪も引いているようです。
   
『わかったよ、休んでくださる』と、横になってもらう。
『滋陰至宝湯はきつすぎたかもしれんね。3gにするかね』
   「風邪も引いているんです。」
『風邪はいつからある?」
   「1週間ぐらい前から風邪気味なんです。」また、咳をしながら言います。
『お通じどうなっていますか?』
   「便秘があります」
『滋陰至宝湯でいいと思うんですけど、滋陰至宝湯は咳止めです。昔ね、肺結核の人に出した薬。結核で微熱が出て咳が止まらん人に出した薬が滋陰至宝湯だよ。だから量を少なめでやろうか』

『抗生剤とか飲んでる?』
   「飲んでいないです、漢方だけです」
『今も胃が痛いの?』
   「今は、百草丸飲んでからは大丈夫です」
『百草丸飲んだのね。じゃあ、滋陰降火湯がいいかもしれないね。滋陰降火湯のほうが黄柏入っとるから。』そこで、言霊診断を始めました。『滋陰至宝湯をのみました、ね...じゃあ、滋陰降火湯にすれば、、...このほうが楽か。滋陰降火のほうが胃が楽になるね。』
滋陰降火湯のほうが胃が楽に感じます。
『起き上がってくれる、じゃあ92番じゃなくて、93番にしてみる。ちょっと今から1包飲もうか』
そこで、その場で滋陰降火湯を1袋飲んでもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10分後に診察室に入ってもらう。
『胃の感じどうなった?咳は?』
   「咳はまだ止まらないですが、、」
『いまどこがよくなった?漢方は即効性があるよ』
   「お腹が暖かくなりました」
『そうだよね、胃が暖かくなったよね。今回は滋陰降火湯にします。』
   「顔が熱いんです」マスクを外すと、鼻を中心として顔が赤い。
『あっ、そうか、顔が熱いから黄連の入った滋陰降火湯がいいんやね。良くなるはずやでねね』
   「ありがとうございました」
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そして今回は滋陰降火湯を処方しました。

井上先生のコメント
・どうして滋陰至宝湯を滋陰降火湯に変えたのですか?と、聞くと
『百草丸で胃の痛みが取れたんやろ、百草丸は黄柏です。滋陰降火湯には黄柏が入っとる。慢性病だから滋陰至宝湯と思ったんですが、あの方は滋陰降火湯なんやね。』
百草丸は、長野県で主に製造されている、黄柏エキスを主成分とする黒色丸状の胃腸薬・苦味健胃薬のことです。

・咳をするから麦門冬湯でもないのですか?と、聞くと
『顔が赤いもん、便秘だもの、麦門冬湯の発展処方になる。』


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【2013/04/30 22:43】 | 症例
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IMG_0216.jpg4月××日外来

60代女性、新患
糖尿があると言って来られる。
アマリール、ネシーナとか飲んでいるのだが、
HbA1cが下がらないという。
白内障の手術も血糖が高いのでできないという。
長身の大柄な女性。
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『どうな具合ですか?』
   「一番直したいのは糖尿で、白内障の手術もする予定なんですが。」
『今朝何食べた?ゆうべは?』
   「昨日はお肉ですね、7時から食べて、お酒も一緒に...」
『それね、治したいんやろ、それじゃお酒やめにゃ、ね。糖尿病は第2時世界大戦の時にはなかったんやで、粗食になれば治るんですよ。』
   「食べ過ぎは食べ過ぎなんですよね」
『だからお酒はダメ、無理。それとあとコーヒーはお腹が冷えるよ』
   「コーヒーはコレステロールが下がるって言っているので、もともと好きでもないんですが」
『飲まんでいいよ』

そこで腹診のために横になってもらう。
下腹が少し硬いので『便秘がち?』
   「最近、サプリを飲んでいるので、便秘はなくなった」
右のわき腹が緊張しているので『少し胸脇苦満があるかな』
   「はい?」
『あのね、肝臓に熱持っている感じ、漢方の立場からいうとね』
   「はいそうですか」
足を触っても肝経に熱があるように思えます。手足はすこし火照っている。
『滋陰降火湯という薬で行くか、これを飲んでみるか...滋陰至宝湯でいくかね、』と、ここで言霊診断を始めました。『滋陰降火湯を飲みました...それとも、滋陰至宝湯を飲んだ...よく似ているので困るね。滋陰降火湯のほうがさっぱりするかね、目の熱も取れるようなので、滋陰降火湯にするね。』
   「足の裏のしびれもあるんですが」
『そうやろね、あのね、食べているものを書いてみて。食糧危機が来れば治るでね。いま、飲んでみようか。』
その場で、滋陰降火湯を一袋、飲んでもらいました。

   「今日、今朝お好み焼きとたこ焼きをいただいてきたんですが、」と、恥ずかしそうに言います。
『お幸せな人やね。朝からたこ焼きを食べれるなんて、お丈夫なんですね。』と、笑いながら言います。
   「食欲がすごくあるもんで食べてしまうんです...」
『本当はね、玄米食にしてみたら、お腹にいっぱいになるよ。ゆっくり噛んでたべて。』
   「薬は、内科の薬をそのまま?」
『そうやね、あと生活変えないとね。あと果物とかおやつとか控えようね。食べたもの全部書いてきて』

飲んでもらって、少しすると、気の流れが変わったので、『今飲んで、目がスッキリしたよね』と、仰います。
   「そうですか」
『これで行こうね』
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今回は滋陰降火湯を処方しました。

井上先生のコメント

・糖尿病にも滋陰剤ですか?と、聞くと
『多いね、慢性病は滋陰剤よ』

・白内障にも滋陰剤ですか?と、聞くと
『白内障は、地黄が入ってるもの。滋陰剤がいい』
滋陰降火湯にも地黄が入っています。乾燥気味の便秘にも効きます。



【2013/04/29 13:23】 | 症例
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IMG_0222.jpg4月××日外来

60代女性
糖尿があり足が痛いと言って、杖をついている。
太っていて顔がむくんでいる。
前回は清心蓮子飲を処方しています。
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『どんな感じですか?胸の具合はどうですか?』前回には、胸が痛いと仰っていたようです。
   「自分としては問題ないです」小さい声で言います。
『口は乾きますか?この前のお薬を飲んでどうですか?』
   「わからないです」
『休んでくださいね』と、腹診のために横になってもらう。動きが遅いのでゆっくりとベッドに横になられる。腰も重そうだ。

『いろんな薬飲んでるんですけど、漢方としてできることを、ね..夜寝れている?』
   「はい寝れています」
『眠剤飲んでいる?』
   「飲んでいます」
舌を見ると、とても乾燥しているので『口が渇くよね』と、聞くと。
   「はい」
『便は出にくいですか?』
   「お薬貰っていて、そんなに、出ないわけではないです」ゆっくりと言われる。
   
腹を触ると、下腹の流れが悪い。足は少しむくんでいて、膻中のあたりも流れが悪くてかすかに熱を持っているようだ。
『清心蓮子飲を続けようかと思うんですが、お顔がむくんでいて、口が渇いて、胸に熱があって、みぞおちに滞りがあって、下腹にもすこし滞りがある人に出すんですが...清心蓮子飲と言うと、これでスッとするので、頭がね、これでいいと思うのですよ』
   「最近、夢も多いんでけど」
『ああそう、これは、夢が少なくなる薬ですよ。神経落ち着いてね』
   「そうですか」
『お大事にね。』
  「ありがとうございました」
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そうして、今回は前と同じ清心蓮子飲を処方しました。

井上先生のコメント
・清心蓮子飲というと尿の問題を考えなくていいのですか?と、聞くと
『この方は糖尿の治療されているので、糖尿の人は麦門冬がいることが多いよね。こんなタイプ方で、良く寝れないとか、夢見るとか、夜間尿があるとかあると、まず清心蓮子飲が合っていますよね。』

・夢見る人には胸に熱を持つ人と、冷える人がいます。
熱を持つ人は「清心蓮子飲」などが効きます。胸が冷えている人には「人参養栄湯」とか「甘麦大棗湯」が効きます。
夢にも色々あるんですね、それによって漢方の使い分けが必要です。

・サントの経験では地震の予知夢を見る方がいました。この方には「帰脾湯」が効きました。寝ているときに金縛りになるという方には「甘麦大棗湯」が効くようです。夢と同時に金縛りについて聞くと甘麦大棗湯証が余計にはっきりします。



【2013/04/28 20:05】 | 症例
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IMG_0218.jpg4月××日外来

50代女性
膝の痛みなどでかかっている。
顔は赤味があって、少しむくんでいる感じがある。
九味檳榔湯と真武湯が出ている。
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『どうですか?』
   「まだ、左の脚と膝がいたい、だいぶましになりましたけど、しびれは」
『顔色いいよ、前より』前は、顔は青白かったそうです。
   「最近、夜勤が増えてしまって」
『きついけどよう頑張って見えるね。お丈夫なんやね』
   「そうですね、何とか」
『九味檳榔湯っていって、瘀血水毒気滞のね、どっちかというと丈夫で太りすぎる水毒タイプの人の保健薬としてだしているのですけど。丈夫な人でないと出せれないからね。』
   「自分でもわかります」
『真武湯も足しているんだけど、真武湯もいるんやね』
腹を触ると、すこし冷えを感じる。だから真武湯を足しているのでしょう。
   「そうですね、夜とか冷えます」
『この薬合っていると思うでね、食べるときは、お腹に手を当てて食べ過ぎないように、たべてね』
   「はい」
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そして今回も九味檳榔湯と真武湯を処方しました。

井上先生のコメント
・『九味檳榔湯には真武湯を足してよく出す、九味檳榔湯だけ出すのは少ないね。冷えと水毒があれば真武湯との相性がいい』
・『九味檳榔湯が合う人で、胃の支えがあると呉茱萸湯もたしてやっているんですが、そのほうがむくみがよく取れる。呉茱萸湯もあっためるので水を引く作用がある。』
真武湯と呉茱萸湯は九味檳榔湯と相性がいいです。

・『太った人で「防風通聖散」とか「五積散」とかいうけど、その代りに「九味檳榔湯」をよく使う』
防風通聖散や五積散が使えるような証の人は来ないと言われます。

・『九味檳榔湯は水毒瘀血気滞だから複合薬として使いやすい。これで、瘀血がひどくなった場合は通導散にします。九味檳榔湯のひどいタイプは通導散。』
九味檳榔湯、通導散には厚朴が入っています。両方とも、食べ過ぎタイプのガスが溜まる厚朴グループの一つです。


【2013/04/27 18:55】 | 症例
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IMG_0217.jpg4月××日外来

70代男性、新患
足の裏のしびれがあると言って来られる。
内科的には高血圧、糖尿病、前立腺肥大などがある。
他院でたくさん投薬を受けている。
背の高い大柄な方、お腹も大きくて、顔も赤い。
みるからに、生活習慣病がある感じを受ける。
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『今日はどうされましたか?』
   「たくさん薬飲んでいるもんですから、あまり飲みたくないもんで、漢方薬でどうにかならないと思ってきました。」少し、鼻にかかる声をされている。風邪もあるのかもしれない。
『すぐは無理やよ』
   「全部は無理ですか?もうコレステロールのやつは飲んでいないですが。」
『今、糖尿の薬飲んどるし、』
   「糖尿は大したことがないんですけど」
『前立腺の薬飲んどるよね』
   「前立腺は、はいちょっと飲んどります」

『わかりました。はい、ちょっと休んでくれますか』腹診のために横になってもらう。
腕に出血斑のような黒いあざがある『バイアスピリン飲ん出るからね』と、言われる。
『少しお顔浮腫んでいませんか?』
   「そうですか、気が付かなかったですけど」
『足もむくんでいますね。』
   「足はむくんでいます、ちょっと、靴下がすぐ跡がつく」これは、ご本人は気づいている。

腹はいわゆる太鼓腹だが、冷えている『そうですね、お腹、冷えていますよね』
腹は全体に冷えている。特に胃のあたりがきつい。
『舌出しましょうか』顔の割には舌は赤くなく、ボッテっとしている。やっぱり水毒を疑う。
『夕方浮腫んできますか』
   「そうですね。夕方散歩してみると足がむくんでいます」
『まず、真武湯より行くしかないね。どう考えてもね。風邪声やしね、体の中心が冷えている』
   「よくわかります。ゴルフやっても手先がゾクゾクひえます」
『まず、真武湯のんで、2週間後に来てくださいね。まず、体を温めます』
  「ありがとうございます」
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そして今回は真武湯のみを処方しました。

井上先生のコメント
・『本当なら、八味地黄丸を入れたいところなんですが、手が冷えすぎているので、むりやね。一回暖めてから考えます』
体が大きくて、この方のように赤ら顔でも、体の芯が冷えていることがよくあります。そんなときは、まず真武湯で温めることからスタートします。同時に、むくみがあるご老人の場合は、甘草が入っていない真武湯が安全だと言われます。

・高血圧、糖尿があり、肥満があるので普通なら「防風通聖散」を出すところですが、井上先生はほとんど使いません。肥満には「五積散」をつかう先生方もいますが、これもほとんど使いません。
井上先生がよく使うのは「防已黄耆湯」「九味檳榔湯」「真武湯」などです。



【2013/04/27 18:15】 | 症例
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IMG_0210.jpg4月××日外来

70代男性
脊柱管狭窄症と変形性膝関節症でかかっている。
歩くのが痛くて杖を2本ついておられる。
がっちりした体格の方。
3か月前からかかっていて、桂枝加朮附湯や大防風湯がでていた。
前回は清心蓮子飲が処方されている。
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『どうですか?』と、聞くと。
   「夜のトイレは1回あるかに減りました」と、ゆっくり答えます。
『良かったですね。清心蓮子飲ですね。お通じはどうですか?』
   「これもいいです、毎日出ています」
   
『大防風湯出したり桂枝加朮附湯にしたりしていたのですが。額の真ん中が赤くて、肺に燥熱があったので、清心蓮子飲で熱をとったんですよ』と、サントに説明してくれる。みると、確かに額の眉間のところがすこし赤い。眉間は東洋医学では肺を表します。

『この薬いいみたいですね。横になってください』と、腹診のために横になってもらう。
足を触ると、『足は冷えていますね。膝はいかんですか?』
   「普通に歩いとるときは、それほど、痛くなくなりました。ただ、立ち上がるときに、関節の、かみ合わせが、合わないので、、痛くなります。」しゃべるとき声が切れて、呼吸が浅い。
   『やっぱり呼吸が浅いので...味柏六味丸にするとかね...舌出して。』見ると舌が粘っている
『口が粘るので、ちょっと聞きますので、教えてね』と、ここで言霊診断を始めました。『清心蓮子飲を飲みました...背中楽だけど、足がいかんね。それじゃ、清心蓮子飲に牛車腎気丸を半分足して飲んだ...とか、清心蓮子飲に六味丸を半分足して飲んだ、こっちのほうが腰とか足はいいみたいだね。これにしますかね。ちょっとお薬足してみますね。』

   「口の周りが、唇が渇いとるので、カサカサになる。」
『それでね、もうちょっと口の渇きをとるように清心蓮子飲に六味丸をたしてみます。こうすると腰も流れがよくなるので、ちょっとだけ加減していますよ。』
   「ありがとうございます」
『また、教えてくださいね。お大事に。』
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そして今回は、清心蓮子飲に六味丸を半分足して処方しました。

井上先生のコメント
・『大防風湯を出していたら、眉間が赤くなって、喉にも燥熱が出てきたので清心蓮子飲にしました。清心蓮子飲は、結構、男性の泌尿器症状にも効きます』

・六味丸の目標は?と聞くと
『陰虚。口乾いて手足がほてる。首の後ろがほてる。』
八味丸との違いは?
『陰虚と陽虚が合わさったのが八味丸』




【2013/04/23 23:23】 | 症例
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IMG_0209.jpg4月××日外来

40代女性
慢性蕁麻疹があるといって来られている。
他院からはザイザルがでている。
前回は人参養栄湯が処方されている。
背の高い女性。特に、虚でも実でもないという印象。
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『いかがですか?』
   「蕁麻疹がきつくなって来ているようです。それと便秘になってきました。」
『良かったことはなかった?』
   「良かったことは、わからないです」
『夜は何時に寝ている?』
   「子供を寝かしてら寝るので11時半になります」

脈を診ると『動悸するわね。口乾きますか?』
   「そんなに乾かないです、ここ1週間ぐらい胃が痛くて。始めに漢方飲んだときに2,3日ぐらい気持ち悪いのがありました。」
『そう、食べるもの注意しいている』
   「朝はご飯とみそ汁にして、ヨーグルトとかやめて、お昼はお弁当にしてい、果物も減らして...コーヒーもやめました」
『そうするとかなり変わってくると思うんだけどね。今見ていると、呼吸が浅くなっているよね。』、確かに、声が上ずっている感じがあります。
   「今、咳喘息が出てきているので..それで喉の調子がおかしんですけど」
『いつもそうなる?』
   「春と秋に咳喘息の症状が出てきて。この胃の痛いのと、喉がカスカスになってきているので、今から咳が出てくるのかなと思います」
『そうすると、アレルギー症状がひどくなるんじゃない』
   「そうです、ヒノキもあるので」
『こちらから見ると、動悸するし口が渇くんじゃない?たとえば炙甘草湯にするかとかね。薬をもう少しかんがえるよね。』
腹を触ると、左の腹直筋が緊張している。
手足を触ると『火照っているよね』、背中を触ると『首肩凝るよね』
   「凝ります。」
   
そしてここで言霊診断を始めました。『炙甘草湯を飲みました...体に聞くからボーっとしていればいいよ。炙甘草湯を飲みました...気が上がっているので、下げなければいけないのでね。柴胡剤にはしたくないし。麦門冬の入った薬だとこれだよね。それとも、甘麦大棗湯にしてみると...甘麦大棗湯を飲みました...こっちが楽やね。甘麦大棗湯を飲んでから考えようね。』
そして、甘麦大棗湯にを1包飲んでもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10分後に診察室に入ってもらうと
『良かったことある?』
   「すごい飲みやすかったです」
『声のトーンが下がったね、気が下がった。じゃあ、ちょっと休んでくれる』
   「はい」
腹は暖かくなっている、でも下腹と胸に冷えがすこし残っている。
『じゃあ、甘麦大棗湯に真武湯を半分足して飲みます...体に聞くよ。甘麦大棗湯と真武湯を1包ずつ飲みました...こっちのほうがいいね。』後者のほうが気の流れがいいようです。
   「今日、いつもの咳喘息の吸入薬、アドエアーをもらいに行こうかと思ったんですけど」
『そうだね、でも、これで治まると思うよ』
そこでその場で、真武湯を1包飲んでもらいました。

しばらくすると、『楽になってきたね。』
   「暖かくなってきました、喉が潤った感じです」
『そうやめね。良くなるはずやで。アドエアーは症状がきつい時でいいよ』
  「はい、使っていても良くならなかったです」
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そして今回は、甘麦大棗湯と真武湯を出しました。

井上先生のコメント
・どうして真武湯で喉が潤ってきたのですか?と聞くと
『真武湯の芍薬で陰を補う。今は短期間だから陰を補う方向で行く。アドエアーとか使うと陰が弱っている。しだいに麦門冬の場も出てくるかもしれんけど短期間はこれで行く。』
真武湯は温めるだけでなく、疲れた内臓の陰をおぎなうという使い方もされます。だから、井上先生は真武湯を多用されます。
甘麦大棗湯はアレルギーなどの過敏性を緩めて、気を下げる作用があります。
今回はこの2つの漢方を処方されました。

・喘息の治療については、
『喘息を治すには、アドエアーとか吸入を減らしていくこと。内臓がよわる。陰が弱る。イタチごっこになってしまう。』



【2013/04/21 13:45】 | 症例
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IMG_0208.jpg4月××日外来

60代女性
痔の手術の後から肛門の違和感があるといってこられている。
3月に初診されて、それから乙字湯、安中散、前回は苓姜朮甘湯の順で処方されている。
背の高い方、痩せていて、やや疲れた顔をされている。
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『いかがですか?』
   「いいような感じです。特に何か悪いとかないです」
『肛門の違和感、チクチク、チリチリ、鈍痛はどんな感じですか?』
   「たくさん自転車に乗ったときはありますが、他はいいです」
『わかりました、休んでください』と、腹診のために横になってもらう。
腹を触ると、腹力が弱い。下腹部には冷えがある。
脈も弦ではなく弱めに触れる。
『お通じはどうなられましたか?』
   「お通じは、便を柔らかくする弱い薬を戴いていて、一日1回のんでいるんですが、そうしたら朝、楽に出ます。」
『尿はどうですか?』
   「少し多めです」
   
『乙字湯にもどすかですが、胸脇苦満もないし、虚なんで柴胡はいらんよね。今の薬であっているよね。それじゃ、今の薬合っているのでお出ししておきますでね。』
   「ありがとうございました」
『腰冷やさんようにね』
  「分かりました」
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そして今回も苓姜朮甘湯を処方しました。

井上先生のコメント

・どうして苓姜朮甘湯にしたのですか?と聞くと
『乙字湯ではきつすぎたので、安中散にするとお尻がスウスウすると言われたので、それで冷え取りの薬として苓姜朮甘湯にしたんですよ。これでいいみたいね。下半身の冷えを取ったら良かったのね。』
『手術したというこでしたが、してもせんでも証は残りますので、乙字湯なら乙字湯なんですが、証がすこし違っていたようです。』

・『乙字湯はこじれた皮膚病に効くことがある』とも、仰っていました。

・痔といえば《原南陽》創製の「乙字湯」が有名ですが、症状によっては、桂枝茯苓丸、麻杏甘石湯、補中益気湯、建中湯類などが使われます。乙字湯は陰部の違和感につかえることでも有名です。
でも、この患者さんは下半身の冷えと水があったので苓姜朮甘湯があっていたようです。
胸脇苦満があって、PhotoTouchMethodで他の柴胡剤に反応がなくて、乙字湯に反応することがあります。こんな時に患者さんに痔があるかどうか聞くと、たいてい有ると答えてくれます。そうすると乙字湯が効いたりします。最初の問診のときには痔があるとは、誰も進んで言ってくれません。PTMは隠れた症状もわかるので便利です。



【2013/04/21 12:45】 | 症例
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IMG_0180.jpg4月××日外来

70代女性
1年ぶりに来られる
肩こりがきつく、ほかには冷え、不整脈、喘息もあるという。
顔は少したるみがあって、やつれているように見える。
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『どうですか?』
   「いろいろありまして」
『前は甘麦大棗湯に真武湯をお出ししたことがありましたね』
   「はい」
『今は喘息はいいんですか?』
   「前より軽くなってきましたが、年に20回ぐらい内科さんで薬貰って、なるべく風邪ひかないようにしています。」少し声のトーンが高い。
『声がピンピンしているよね、柴胡剤かな...』

『舌出してください』舌を見ると、少し粘りがある。
『お腹見せてください』腹診のために横になってもらう。
   「はい」
腹診をするとガスがあるので『お腹にガスが溜まるんですよね、かなりね』
  「去年の夏にシクシク痛んだことがあります」腹力は弱めのようです。
『あと、口がかなり粘りますね。』口は乾いて粘っています。
   「はい」
脈を見ながら『動悸しませんか?』
   「します。不整脈あります。救心を飲んでいます。」
『そうですか、頑張っちゃうタイプだよね。』
   「はい」

『麦門冬の場があるので、炙甘草湯ぐらいから行ったほうがいいのかな。足はむくんでいるので、少し真武湯ぐらいいるのかな』
肩を触りながら『肩がむちゃくちゃ凝るね』
  「肩、凝ります、痛いぐらいに凝ります。前はうかがってから治まっていたんですけど」

『ちょっと体にききますでね、教えてくださいね』と、ここで言霊診断を始めました。『麦門冬という口の渇きを止めるのが入った薬が、喘息にもいいと思いますので、探しますよ。』と、言って『炙甘草湯を飲みました...のみますよ...飲んだと思うだけでいいよ...ちょっと楽になったね。炙甘草湯と大建中湯を一緒に飲みました...このほうが楽やね。便秘がちでない?』
   「便秘します。お薬飲んでいます。普通の時もコロコロで。」
『じゃあ、炙甘草湯と大建中湯を1袋ずつ、1日2回飲みます。そして真ん中に真武湯を1回足しましょうかね。これぐらいで行きます。口が渇いても、飲み過ぎたらお腹変になるので、のみ過ぎないようにね。漢方飲むとき少量のお湯で飲んでください。』
   「はいわかりました。」
『救心いらんようになるかもしれんよ』
  「そうですか。それじゃやめてみます」
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そして今回は炙甘草湯と大建中湯で処方しました。

井上先生のコメント
・炙甘草湯の証はと、聞くと
『喉に燥熱があって麦門冬の場があって、動悸して、首肩凝っている。気を下げるので肩こりもよくなる。』と、答えてくれました。

・また、上にあるように『頑張ってしまって、倒れこんでしまうような人』によく使うと言っておられます。
また、麦門冬証の人でむくんでいる人がいるのは、『口が渇いて飲み過ぎてしまうからだ』とも、言っておられます。単純に「水毒」と混同しやすので注意が必要です。


【2013/04/19 23:07】 | 症例
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IMG_0204.jpg4月××日外来

50代女性
首などあっちこちが痛いという症状でかかっている。
痩せて背の高い方。
目が赤くなっている。
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『どうでしょうかね?』
   「ちょっと疲れがあります。手がしびれたり足がしびれたり。足がつります」
『首の痛みもまだある?』
   「多少はまだあります」
『休んでくださる』と、腹診のために横になってもらう。
腹診をしながら『足は冷えるしね、』と、言います。
『舌出して。』舌を見ると比較的問題ないようです。『だいぶ落ち着かれたかな』
『手足の痛みだったら桂枝加朮附湯でもいいですかね』
『お顔はだいぶ落ち着いたね、肝の高ぶりと、下半身の冷えが少し問題やね
みると、足の拇指が上に反っているので、肝の高ぶりを疑います。
『首がいかんのやね。首の後ろがね』
   「そうです」
『基本の桂枝加朮附湯にしてもいいかな』
『前は清暑益気湯にしたんですがね。花粉症の様な症状はない?』
   「ないですね」
   
『でも、お顔を見ると、肝の薬にしたほうがいいのかな』患者さんの口がへの字に歪んでいるのを見て、井上先生がそっとサントに言います。
『肝を瀉したほうがいいのかね』
   「そんなには悪くないって言われるんですけど、よく目が痛くなって疲れるんです。そんなのも関係あるんですか?」
たまたま患者さんが目の疲れのことを言ったので『そうやね、やっぱり肝の薬にしたほうがいいのかな』

ここで言霊診断を始めました。『胃腸がそれほどお丈夫でないので、抑肝散加陳皮半夏を飲みました...これで、スッとするね。それぐらいにするかね。』
   「そうですか」
『ちょっと2週間、もう少し工夫してみたので様子教えて』
   「はい」
『どっちかというと、神経過敏な感じがするので...』
   「そういうのありますね」
『今はそんな季節なので、神経が高ぶる季節なのでね』
   「はい」
『お大事ね』
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回は抑肝散加陳皮半夏を処方しました。

井上先生のコメント
・目の痛みとか疲れとか赤味は肝に関係するのですか?と聞くと
『目の疲れは肝に関係する。「肝は目に開竅する」ので。』
足のツリも関係するのですか?と聞くと
『筋(すじ)やからね、「肝は筋をつかさどる」ので。』
と答えてくれました。

・抑肝散加陳皮半夏も抑肝散と同様に怒りが関係します。怒りは肝に関係する感情です。だから、サントは、腹診の時に腹を触って、心下が硬くて腹直筋もカチカチだったら、それとなく患者さんに、最近怒ることがないかどうかを聞いています。あれば、どちらかが効きます。



【2013/04/16 22:36】 | 症例
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IMG_0193.jpg4月××日外来
30代男性
疲れが取れないと言って、久しぶりに来られる。
背の高い男性。
美容師さんでお洒落な身なりをしている。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
井上先生は見るなり『夜何時に寝ている?』と、聞きます。目のところにはうっすら隈ができているので睡眠不足を疑います。
   「変わらないですね、遅いですね。ちょっと疲れがとれてなくて」と、患者さんは悪びれることがなく言います。
『煙草も吸うの?』
   「一頃より吸わないですね」
『あなたの体ってタバコ合わん体やよ。たぶんこの前出した薬だと思うんだけど、お体見せてくださいね』と、腹診のために横になってもらう。1年前には黄耆建中湯を処方しています。
『夜は何時にねているの?』
   「2時3時だと思うんですけどね」
『なんで?』
   「仕事が終わるのが12時ぐらいなんで」
『それですぐに寝ればいいんじゃない』
   「12時に食事して、寝ると2時ぐらいですかね」
『そろそろそれは無理やで、目の周り黒ずんでいるじゃない』
腹を触ると腹直筋が緊張して、脈は虚している、『前と一緒やね、虚労だもの』
『夕飯は仕事の場で食べたら?夜は寝に帰るだけ。そうしたら。その生活やばいよ』
   「やばいですね」患者さんはご自身でもわかっている。
   
『どっちかというと汗かきだよね。』
   「はい、汗かきです」
『黄耆建中湯、以前出した薬で、あれが体の疲れ止めです。生活変えんといかんよ』

ところが、突然、井上先生がゴホンゴホンと咳こみ始めました『ここいかん、喉がいかんと仰っている。これ煙草のせいかしら』黄耆建中湯にしようとしたのですが、これではダメだと、患者さんの体が勝手に教えてくれるそうです。不思議ですがこんなことがよくあります。
   「のど?」
『のどがね。黄耆建中湯を出そうとしたら、あなたがいかんと言ってくれたのよ』
   「はあ?」
『ちょっと違う薬を考えるよ。胸全体がいかんね』胸に広く邪気があるようです。
ここで言霊診断を始めました。『清暑益気湯を飲みました...少しだけ楽か...じゃあ、当帰湯を飲みました...まだいかんね、じゃあ茯苓飲合半夏厚朴湯を飲みました...このほうが楽やね。のど支えていない?』
   「昔から、咳と痰が出ますね」
『今から飲んでもらうでね、116番です。』
   「はい」
   
ところが、突然、患者さんの手がヘアダイで汚れていることに気づいて『これはどうして?ヘアダイだよね。』
   「分かんないですけど、手袋履いていても、かぶれちゃっているのかな。履かない時もあるし」
『じゃあよ、体に聞くからね』とまた、改めて言霊診断を始めました『これから必ず手袋履いて仕事をします、って自分で決心してくれる。そうすると、、ここ楽になるやろ。胸が楽なる。このせいやね。楽になってきたやろ?』
   「そうですね」患者さんにもわかるようです。
『ということは、これは自分が作っているということやね。化学物質が手について悪さしとるね』

更に、もう一度言霊診断をしました。『じゃあ、手袋をして仕事することにして、黄耆建中湯を飲みました...それか、手袋をしたいう条件で、茯苓飲合半夏厚朴湯を飲みました...やっぱり、黄耆建中湯でいいやろ。』
   「はい」
『あなたって、いい感覚していて、私に教えてくれて、ありがとう。それじゃ黄耆建中湯を飲もう』
茯苓飲合半夏厚朴湯でなくて黄耆建中湯をその場で2包飲んでもらいましした。

しばらくすると『ああ、楽になってきたね』
   「そうですね」
『敏感なほうだから、なるべく天然の物つかってね。目がスッキリしてきたね』
   「そうですね」
『はい、いいですよ。これでうまくいくと思うよ。』
  「ありがとうございます。」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回は黄耆建中湯を処方しました。

井上先生のコメント
・『一見したら建中湯証なんですが、胸がいかんかった。黄耆建中湯だけでは胸の症状はとれんのよ。茯苓飲合半夏厚朴湯にしようとしたけど、今一つ悪かった。そしたら、患者さんがいかんと教えてくれた。』
井上先生の外来では、処方を決めて患者さんが帰ろうとするときに、急に「それではダメだ」と、患者さんの体が訴えることがあります。
その時には、もう一回、診断をして処方を考え直します。

・こんなこと本当にあるのかと思っていたのですが、サントの経験でも、あるとき患者さんが帰ろうとしたときに、突然動悸を感じて「炙甘草湯」に処方をかえた例があります。
井上先生の外来に行きだしてから、こんなことがよく起こるようになりまた。
そして、当然、患者さんの良くなる確率も上がっています。

・言霊診断は上に見るように、処方を決めるだけでなく、患者さんの体に害を与えている物を見抜くこともできます。サントがよくするのは「バナナを食べるのをやめたと思ってみてください」とか「ヨーグルトを飲むのをやめたと思って見てください」などがあります。こうして、患者さん自身に気の流れがよくなるのを感じてもらって、これらのことが悪影響を及ぼしていることを証明しています。



【2013/04/14 20:58】 | 症例
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IMG_0195.jpg4月××日外来

30代女性、
関節リュウマチでかかっている。
専門的な治療を受けているが、症状がよくならないと言って
3月から通院している。
前回は加味帰脾湯が処方されている。
背が高くて痩せたかた、貧血があって顔色が白い。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
診察室に入ってこられるが、顔がすこしボーっとしている。
『どうですか?』
   「何となく楽な感じがします...でも、もっと痛みを和らげる薬がないかなって思います。」
『あのさ、もしね、痛かったら長ズボン履かないといかんね。』、患者さんは、短めのスカートで足が寒そうです。
   「あの、痛いのがずっと続いていて、リュウマチのせいで...」
『リュウマチだけど、リュウマチを少しでも軽くしたかったら生活変えないといかんよ。痛み止め飲んだりすると胃腸が弱っちゃうし、今、あなたの場合ヘモグロビンが低いので、あまり強い薬出したくないのでね。それで、長ズボン履いたほうがいいよ。』、来院時のデータではヘモグロビンが7.6ととても低いです。

『ちょっとお体見せてくれる。寝てくれる』と、腹診のために横になってもらう。
『リュウマチの薬は飲んでいるんだよね?』
   「一応飲んではいます」
腹を触りながら『わりとよくなってきたね。どっちかというと、便秘気味になってきたかな?』腹力が上がってきている。
   「そうですね」
『これ、だいぶ良くなってきたので次のステップに行けれると思うよ。だいぶ生活考えてくれたね』前回に比べて、腹の冷えも減っています。
『舌出してくれる』舌は少し渇きがあるが、大体いい感じになって来ています。『当帰芍薬散でもいい感じになってきているね、それか滋陰剤で行くか』

『体に聞くでね』ここで言霊診断を始めました『当帰芍薬散を飲みました...それとか、滋陰降火湯をのみました...こっちのほうが楽やね。こっちに行けるね。93番で行くよ。だいぶ生活気を付けてくれたから、次のステップに行けるよ』
そして、すぐに滋陰降火湯を1袋飲んでもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10分後にもう一回診察室に入ってもらいます。
『どうなった?』
   「苦かったです」
『飲んでお腹の具合どうなった?』そして、もう1回腹診のために横になってもらう。『この薬が飲めれば一番いいんだけどね』
『あなたって、こんなっ恰好できるということは、冷え症じゃないのね』、短いスカートをはいているのに改めて気づいて、言います、『当帰芍薬散だとこんな格好はせんもんね』
腹を触ると、さっきより暖かくなっています。
『いいみたい、これで行くからね。うまくいくと、良くなるかもしれんね。
生活気を付けてね』
  「はい」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして、今回は滋陰降火湯を処方しました。

井上先生のコメント
・当帰芍薬散もリュウマチに使うのですか?と聞くと
『当帰芍薬散は、むくみがちで冷えがあって、リュウマチの基本薬ね。この方は喉に燥熱があったので滋陰降火湯にした。』
『いつも使う人参養栄湯とか大防風湯とか当帰芍薬散とかは、冷えがあるからあんな格好できんよ。』

・最近、井上先生はリュウマチに人参養栄湯をよく使っています。他には大防風湯もよく使われます。ほとんどの患者さんが、リュウマチに対する西洋薬を飲んでいて、冷えがあるので補剤を中心に使います。
一般的な教科書にあるような、越婢加朮湯、麻杏薏甘湯、桂芍知母湯とかは使われません。


【2013/04/13 22:30】 | 症例
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IMG_0203.jpg4月××日外来

40代女性、新患
1月前から咳が止まらないという
他の内科で抗アレルギー剤と抗生剤も貰っている。
マスクをして入ってこられる。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どうしましたか?』
   「最初は風邪から始まって、咳が止まらい、子供のがうつって...」
『他にお薬なにか使っていますか』
   「喘息じゃないかって言われて、吸入を出されたので使っています」
   
『横になってくださいね』と、腹診のために横になってもらう。
足を触ると冷えと浮腫みがあるので『どっちかというと足が冷えるよね』
   「はい冷えます」
『咳、治そうと思ったら、足元暖めないとあかんよ』
  「はい」
『舌出してみて』舌を見ると粘っている『口乾くね』
   「はい乾きます」
『子育てとお仕事と大変だね』、患者さんには、小学校の子供さんがいるようです。
   「はい、疲れちゃっているのかも...」と、笑いながら、いいます。
   
『おしっこの色は、黄色い?』
   「しっかり見たことはないですけど、そんなに黄色くはないです」
『口はすごく乾く?』
   「そこまでひどく乾くという感じはないんですけど」
足が冷えて浮腫んでいるので、『足がむくんでるのは水分取りすぎとるんかな...』
   「薬が増えたんで、飲むのに水分がいるので、多分それだと思うんですが」
『胸には熱があるしね』胸の上あたりを触ると少し熱を感じます。

『ちょっと言葉でいうので教えてね』ここで言霊診断を始めました。『清暑益気湯を飲みました...清暑益気湯は、まだやめといたほうがいいかな...それか、麦門冬がいるので、真武湯生脈散で行くかね...このほうが楽やね。』
気の流れは真武湯生脈散がいいようです。
『そんなに長いことは飲まんと思うけど、これで喘息の薬はいらんようになるはずやで。』
   「はい、わかりました」と、ゴホンゴホンと咳でむせながら言います。
『のどを冷やさんように、タオルか何か巻くようにね。大丈夫やで、治りやすいはずやで』
  「ありがとうございました」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして、今回は真武湯生脈散を煎じで出しました。

・真武湯生脈散は真武湯に生脈散を加えたものです、つまり真武湯+麦門冬、五味子、人参の構成です。
井上先生は、真武湯のように冷えと水があり、加えて上胸部に燥熱がある人によく使います。
井上流漢方では、真武湯は頻用処方ですがこれのバリエーションとしての真武湯生脈散もよく使います。

・真武湯証で咳がある人のほかに、心不全にもよいと言われています。


【2013/04/13 09:02】 | 症例
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IMG_0202.jpg4月××日外来

50代女性
痩せて背の高い方
2週間前からかかっている。
パーキンソン病の経過が長く、ドプス、アーテンなどを飲んでいる。
振戦もあり歩行障害も出ている。
ヤールの重症度分類では3度になる。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どうですかね?咳はどうですか?』
   「咳はちょっとあります」声は、鼻に抜けるようなパーキンソン様の声をしておられる。
   
『ちょっとお休みください。』腹診のために横になってもらう。『パーキンソンなんですけど、いいと思います。滋陰至宝湯で滋陰したんですけど。』と、サントに説明してくれる。
患者さんはゆっくり横になる。体が硬いのでぎこちない。
『舌出してみて。前より落ち着かれたね』舌の渇きが前より減っている。
   「はい。いいみたいです」
『お通じはどうなっていますか?』
   「午前中に1回出ています。1日ぐらいないこともありますが」、声は小さい。
『そうですか。便が出にくかったら1日3回飲んでもいいよ』
   「大丈夫です」
『すごくいいです、咳も落ち着くし』

   「お腹のこわばりが前よりも取れた感じがあります」
『まえよりこわばりがいいね。ずいぶん変わられたね。震えも変わっとる』
前回に比べて振戦も穏やかになっているようです。じっと見て始めてあるのがわかる程度になっています。
   「なんか落ち着いたような気がします」
『良かったですね、すごく良くなられて。私もうれしいです』
  「いいと思います」
『便が出にくかったら1日3回飲んでくださいね』
  「はい」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回もツムラのエキスで滋陰至宝湯を処方しました。

井上先生のコメント
・すごく良くなっているみたいなので、パーキンソン病は漢方でも難しいはずなのですが、この方の証はどうだったんですか?と、聞くと
『女の人の更年期の薬だもの。この人にあう更年期の薬を出すだけだよ。難しいことは考えなかった。』と、答えてくれました。
本では芍薬甘草湯、抑肝散、半夏白朮天麻湯とかいろいろ載っていますが?と聞くと
『この人の体に聞いて、この人の体を良くする薬をえらばいい』と、答えてくれました。
まさに、漢方の「随証治療」をしただけだったのですね。証が合えば難病でも効くという、漢方のすごさです。それを合わせられる井上流漢方のすごさを感じました。

・滋陰至宝湯については、『《万病回春》に、「婦人の諸虚百損し、五労七傷にて経脈調わず、肢体るい痩せるを治す。」と書いてあるじゃない』と、言われました。


【2013/04/11 21:45】 | 症例
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IMG_0181.jpg4月××日外来

30代女性
ニキビと口臭でかかっている
口臭は小さい時から気になるという。
マスクをしているやややせた女性。
声のトーンはやや高い。
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『どんな感じですか?』
   「悪くないです」
『舌出してみて』舌は、ネバネバしているけど、前よりましのようです。
『早く寝ているかね』
   「昨日は遅くなってしまいました」
『はい、お腹見せてくれるかね』腹診のために横になってもらう。
『若いからね、ちょっと生活をきちんとすると変わるからね』
   「はい」
『特に、寝る時間ね』
   「そうですね」
『口のネバネバだいぶ取れてきたね』
   「はい」
   
『ちょっとお体見せてね』と、腹診を始めます。腹部は軟弱で弱い感じです。『帰脾湯から入ったんですけど。春だから加味帰脾湯にしなくてもいいのかな、という目で見させてもらっているんですけど』と、サントに説明してくれる。

『なんか右の足が、上に反っているよね』見ると右の足の親指が甲のほうに少しそっている。これは肝の熱を表す所見だと井上先生は言います。
左右の側腹部を叩きながら『こっち(左)よりも、こっち(右)がいかんよね』、左より右のほうが響きます。これは軽い胸脇苦満を見つける方法です。

『加味帰脾湯というお薬ね、もう少し生薬を足すと、帰脾湯が加味帰脾湯になるのね。そっちがあっていると思うよ。』
   「はい」
『花粉症ある?』
   「若干あるんですけど、だいたい市販の薬で行けています」
『じゃあ、ちょっと2つ言うからね、どっちがいいか教えてね』ここで言霊診断を始めました。『加味帰脾湯を飲みました...飲んだらどうなると思ってくれればいいんだよ。じゃあ、清暑益気湯を飲みました...これじゃないね、やっぱり加味帰脾湯でいいね。137番にかえるでね。お大事に』
   「はい、ありがとうございました」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回は加味帰脾湯にしました。

井上先生のコメント
・加味帰脾湯は帰脾湯に柴胡と山梔子が入っています。春になり肝の熱が出てきたのでこれに変えたのです。肝の熱を表す所見として、「足の親指の反り」と「胸脇苦満」が目標になりました。
花粉症があって喉の燥熱が強ければ清暑益気湯かと思われましたが、言霊診断で、加味帰脾湯が合うことが確認されました。

・『加味帰脾湯には黄耆、当帰が配され柴胡の分量が少なくて小柴胡湯より補気、補血の効果を高めると共に、遠志、酸棗仁、竜眼肉が配され心気を補い、神経安定効果を高めてある。黄芩の変わりに山梔子が配され上焦の熱を冷ますよう配慮された処方である。
補中益気湯は益気、補気の効果に優れているが、加味帰脾湯は、陰性の神経不安定で寝られない、いらいらする、いわゆる血の道症状のある人に対して気を下げ神経を安定させるように配慮されているので、女性の諸疾患に使用の機会が多い。』と《柴胡剤の活用法》で述べられています。

・サントの経験では、目の疲れを訴えられる女性で、目が赤くて、すこしイライラがある人によく効く感じを持っています。東洋医学では肝は目に現れます。


【2013/04/08 22:42】 | 症例
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IMG_0189.jpg4月××日外来

40代女性
冷え症、胃腸の不調、疲労感、不眠などでかかっている方。
やせ気味で、顔は骨ばっている感じがある。
声はトーンが高い。明るくよく喋る人。
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『いかがですか?』
   「大体いいんですが、胃が少し重くなることがあります」
『横になってくれる』と、腹診のために横になってもらう。
   「テレビでいいって言っているので、白湯をたくさん飲んでいるのですが...」
『胃が弱いんだもの、水分も控えめにしてね。水飲まんといかんとかいろいろ言うけど、まだ無理だよ。』腹を触ると、水振音があります。
『でも、コーヒーををやめてくれてよかったね、よく頑張ったね』
   「コーヒーはもう飲めないです。もう。苦いです、一口飲んでも。すごく好きだったんですけど止めました。」以前はたくさんコーヒーを飲んでいた方のようですが、コーヒーをやめて胃腸は前より良くなっています。

『まだ腸も弱いね、腸がね。』腹は痩せていて、すこし筋張っている。
   「胃潰瘍になっている?」と、患者さんは冗談のように聞きます。
『胃潰瘍になっているというより、生活気を付けたら。』と、井上先生が笑いながら答えます。

『右のここ響くね』左右のわき腹を叩くと、右のほうに胸脇苦満があります。
   「野菜をたくさん食べています」
『沢山はいらんよ。もう少しへらしてね。その人の容量に応じてやればいいのよ。日本人の食事の基本は暖かいご飯とみそ汁だよ』
  
『ひとつ前は抑肝散加陳皮半夏に小建中湯を足して出していたんですが、落ち着いたので抑肝散加陳皮半夏だけでいいかね』と、サントに説明してくれる。以前は、たぶん虚労が混じっていたので小建中湯を合方で出していたのでしょう。
   「ここのところ、前より落ち着いてきましたか、?」患者さんは、笑いながら、自分の右のこめかみを指して言います。以前にはこめかみに青筋が浮き出ていたようです。
『ああ、疳の虫こと、静脈は見えなくなっているよ』
   「疳の虫が、落ち着くようにって、なるべく無理しないように、ゆっくり休んだりしています」と、笑って言います。
『それも長所だから、いろんなことがピーンとくるタイプだから、それを上手に利用してくださいね』
   「ありがとうございました」
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そして今回は、抑肝散加陳皮半夏のみを処方しました。

井上先生のコメント  
・井上流漢方では
『特徴のある体つき、顔つきをしている。トーンが高くて、しゃべっているときの語尾が上がる。怒りっぽくて胃腸が弱い。こめかみに青筋が出ていることがある』と、いうのが抑肝散加陳皮半夏の証です。

・サントも時々抑肝散加陳皮半夏を使います。これを出していると、患者さんが時々、生理前などにイライラしてきた時に加減して飲んでくれています。屯用でも十分に効きます。
井上先生の抑肝散、抑肝散加陳皮半夏の腹証は「左の腹直筋の緊張と胸脇苦満」です。確かに、怒っている人の腹を見ると、右より左の腹直筋が緊張してるように思います。



【2013/04/04 21:46】 | 症例
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IMG_0184.jpg3月××日外来

80代女性
帯状疱疹後の背中の痛みで通院中のかた。
少し動作がのろい、ご家族に連れられて来院する。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どうなられましたか?』
   「あんまりスッキリしないです、まだ痛みが残っているもんですから」
『口が渇いて、のどのイガイガがあるって仰っていたのですが』
   「体調はわるくないです」
『今度薬変えてよかったことはある?』
   「そうですね、あまりわからないですが」
   
『帯状疱疹後の背中の痛みなんですが、心不全もあって、真武湯とか附子湯とか行っていたのですが、このまえ背中が痛いと仰るので当帰湯にしてみたんですよ。麦門冬でやるか、厚朴でやるかなんですが...』と、サントに説明してくれる。
『元気になってくれているので、最初に真武湯から入ってよかったと思うのですがね。』
   「ええ」
   
ここで腹診を始めました。『お腹はどちらかというと、ガス満だけどね』
  「そうです」
腹にはガスがあって、胃のところで支えている。足はむくんでいる。
手は以前に比べれば暖かくなっているようだ。
『手は暖かくなられて。今回は背中の痛みですよね...』
   「背中というか、肩です。右の肩ですが。」
   
『この前は当帰湯、真武湯、当帰湯といったんですが...当帰湯と真武湯を合方して出すとか...お通じは出ているんですか?』
   「ええ、あります」
『あとは、苓甘姜味辛夏仁湯とかそっちに持っていくか、いままで体力アップをしたのですが、今度はもうちょっと気の流れを良くして痛みを良くする処方に持っていくのに迷っています』と、患者さんに説明される。

『ちょっと言葉で言います』と、ここで言霊診断を始めました。『当帰湯を飲みました...これが体が楽になるか。苓甘姜味辛夏仁湯を飲みました...じゃあ、苓姜朮甘湯をのみました...こっちのほうが楽やね。それかよ、二朮湯を飲みました...これが楽やね。二朮湯、真武湯、二朮湯で行ってみます。』
   「そうですか」
『五十肩の薬があって、これはかるく胸の流れをよくする水毒の薬で、口の渇きにもいいと思うので、これにしてみます。』
   「はい」
『だいぶいいので、いま第二段階に入りました。ちょっと頑張りましょう。口乾いても水分ほどほどにね』
   「はい」
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そして、今回は水毒をとる二朮湯にしました。

井上先生のコメント

・『こういう方、心臓の悪人は、ニッキとか気を晴らす薬はあんまり使えん。』

・二朮湯の目標は?と聞くと
『二朮湯は水毒があって肩の痛みなどに使う。気を下げる』
サントの症例でも、仕事中にのぼせが起こって困る男性に、加味逍遙散と二朮湯を処方して喜ばれたことがあります。加味逍遙散だけより二朮湯を足したほうがのぼせが余計に取れました。



【2013/04/03 20:25】 | 症例
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IMG_0179.jpg3月××日外来

30代女性
アトピーがあると言って来られる
前医では白虎加人参湯とか補中益気湯とかが出ている。
背の高い女性、おしゃれな服を着ている。
顔はそれほどアトピーはひどくない。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
   「3年前からひどくて、」
『夜は何時に寝ている?夕飯、何時に食べている?』
   「寝るのは11時ごろ、晩御飯は9時ごろです」夕飯を食べるのがやや遅いようです。アトピーをよくするには生活を整えるようにと井上先生はよく言います。
   
『舌出してくれる』舌はやや粘りがある。『下痢はしないの?』
   「下痢は時どきあります」
『横になって、お腹出してくれる』と、腹診のために横になってもらいました。手足は冷えて、手の皮膚は荒れています。
『腸が弱い人やね』お腹を触りながら言います。『だから腸を保護する薬じゃないといかんと思うけどね』
   「仕事が続いていると気が張っているので...」
『かなり神経使っちゃうタイプだね』
   「そうかな」
『神経使いすぎいると、便が出なくなっちゃわない?』
   「そうですね、最近そうです」
『厚朴の入った薬かね。ガスが腹にあるし、話しするときに唇がゆがむ。』と、サントに説明してくれる。
『もうちょっとお腹を良くして、神経をおさめる薬で』
   「寒くないんですけど、手と足がなかなか暖まらないんです」
『アトピーが治らないのは消化管が悪いから、消化管を責める薬はいかんので、保護する薬にしとくでね。コーヒーは飲まんでね。夕飯は8時までに食べれるようにしてね。もし8時に食べれなかったら食べるのやめや。食生活を徹底的に直したほうが湿疹は治るよ。小手先に薬変えても無理だと思うよ。』

『腸を丈夫にするより仕方ないのかな...』今回は患者さんに言わずに、小さな声で言霊診断をしました『茯苓飲合半夏厚朴湯にすると...背中暖まるので、、当帰湯は頭がスッキリするけど、、茯苓飲合半夏厚朴湯のほうがお腹が楽になるので、こっちから始めるかな。お腹、よわちゃっているのでね。』言霊診断は患者さんに意識してもらったほうが反応が余計にわかりやすいのですが、患者さんが意識していなくても、できるようです。

『今回、飲んでくれて、短期勝負でなくて長期的にみていかんとあかんね。ちょっと飲んでもらうでね』
そして、その場で1包飲んでもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10分後に入ってもらう
『どうですか?』
   「わからないです」
『私から見たら、お腹があったかくなっているよ、これを出しておきますよ』
  「わかりました」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回は、茯苓飲合半夏厚朴湯を処方しました。

井上先生のコメント
・厚朴の証は、口のゆがみもあるんですか?と、聞くと
『話すときに口がゆがむ。柴胡という感じじゃないしね』
口がゆがむのは厚朴というのは初めて聞きました。
『しゃべるときに下唇がゆがむ。何人かこれを目標にして出したら効いた』
井上先生の口訣です。
『腸を良くしたら、次は当帰湯に行くかもしれん。ずっと厚朴系統だと思うよ』

・井上先生は半夏厚朴湯より茯苓飲合半夏厚朴湯をよく使います。
『一般的には喉のイガイガ、詰まりに対して半夏厚朴湯が有名ですが、現実は喉の詰まりに加えて胃のつかえている人が多く、茯苓飲との合方である茯苓飲合半夏厚朴湯の場合が多いように思います。』と、《アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎「花粉症」の漢方治療》で述べらています。


【2013/04/02 22:18】 | 症例
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