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日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
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IMG_0353.jpg8月××日外来

70大女性
腰痛などいろいろの症状でかかっている
腰が曲がっていて動作がゆっくりしている。
痩せた方
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どうですか?この前見えたときに、苓姜朮甘湯と真武湯にしたんだけど、その前は防已黄耆湯と真武湯だったんだけど、どうだったですか?』
   「気分的にはいいよな気がします、ただ、胸苦しいというか、息が上がるような気がします」
『そうですか』
   「暑いところを歩いているとおこります。足が痛いとか腰が重いとかは変わらないんですが。」
   
『ちょっと横になってくれますか』と、腹診のために横になってもらう。
   「息苦しいというか、この辺が痛いような苦しいような感じがします」と、患者さんは自分の胸の真ん中あたりを指します。
『ああ、そうか、汗も出るしね』、腹診をすると、汗が結構多いことに気が付きます。
『汗すごくかく?』
  「汗すごく出るんです」
脈を診ながら、『ちょっと動悸しとるね、ちょっと脈がとんどるね』と、言います。『ここら辺が冷えとるね』、腹から胸にかけて冷えがあります。
『舌出してみてね』、舌はやや粘っています。

『じゃあ、この前の防已黄耆湯にしようか、...』ここで、勝手に言霊診断をしました、『そうすると、気が下がるので、胸が楽になったし、お腹が暖まってくるのでね...防已黄耆湯、真武湯とするので、前に戻しとくので。この前は腸が弱っていたので苓姜朮甘湯という薬にしたんだけどね。』

   「動悸は心臓が悪いんですか?」と患者さんが聞きます。
『そうやね、ちょっと心臓が弱っているかもしれないね。夏バテしとるね。昼間お昼寝するとか、出歩かないとか、ね無理しないほうがいいよね。』
『心電図とか見てもらってないですか』
   「最近はないです。みてもらったほうがいいですか?」
『そうやね、一度見てもらってね』
   「はい」
『腸が弱らんように、飲み食い気を付けてね、冷たいものばかり口に入れんようにね。』
   「はい」
『じゃ20番に戻しときます』
   「そうですか。ありがとうございました。」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回は、前々回と同じように防已黄耆湯を真武湯を処方しました。

井上先生のコメント
・『防已黄耆湯は汗かきの人の肺虚の時に使います。』
防已黄耆湯は単なる膝の薬でなくて、本来は肺を強くする薬なのです。
夏は汗をかく人が多くなるので、肺が弱くなって防已黄耆湯が良く使われます。
ご老人で肺が弱い時には冬でも使っています。

・心臓に負担がかかった時にも、心肺の負担をとるので使えます。
利水作用もあるので心臓にもいいようです。

・苓姜朮甘湯は腸を温める薬だと言われます。
これも、単に、浮腫んで腰が冷えて痛みがあるときの薬ではないようです。
  
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【2013/08/08 22:18】 | 症例
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IMG_0344.jpg8月××日外来

70代男性
腰痛とかいろいろの症状でかかっている。
背が高くて、顔の色は白い。
声は小さくてかすれている。
やや元気がないような印象を受ける。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『いかがですか?』
   「良かったんですがね、しかし、4,5日前からですか、何ともいえんフラットするというような、今まで経験したことがないような...」喋る声はかすれて小さい。
『フラツキがあった?』
   「フラツキとは違うんだわ」
『口乾きますか?』
   「全然。ただ精神的というか、なんだかふわっとする」
   
『いまこの首のところが、重たいんですが...』と、井上先生がいいます。見るだけで気の支えているところがわかります。
『横になってくださいますか』と、腹診のために横になってもらう。
   「食事が重たい、食べすぎかなって」
『そやね、胃が支えているよね』腹診をしながら言います。
『汗もかきますか?』
   「かきます」
『舌出して』舌はやや粘っていて瘀斑がある。
足は冷えているし浮腫みもある。下腹にすこし熱がある。
『今までは大防風湯でやっていたんですが、牛車腎気丸にするか六味丸にするとか、変えさせてもらおうかと思います』と、説明してくれる。

『ちょっと体に聞きますよ』と、ここで言霊診断を始めました。『例えば、牛車腎気丸を飲みました...それとも、六味丸を飲みました...こっちやね。いまから87番を飲んでもらいますよ。』
   「はい」
『私から見ると首の後ろが重いのよ、ここをよくするために、少しお薬を変えていますよ』
  「はい」
そしてその場で六味丸を1袋飲んでもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10分後にもう一回入ってもらいます。
『頭すっとしたんじゃない?』と井上先生が言います。
   「そうですか?」
『頭、楽になったよ。もう一回見せてくださいよ』と、再度腹診をする。
足は暖かくなって、腹には力が出ています。しかし、臍周りの冷えがあるので
『真武湯を一緒にしたほうがいいんかね』と、言います。
   「そうですか」
『お腹の調子が悪い時は87番はすこしやめといとね』
  「はい、わかりました」
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そして今回は六味丸と真武湯を処方しました。

井上先生のコメント
・六味丸の証は何ですか?と、聞くと
『六味丸証の人は首の後ろのほてりがある。首のとどこおりと下焦の熱があれば効く』

・『真武湯と六味丸を一緒にしたほうが陰を補うことができる』
『胸が冷えている人は、真武湯を足したほうがいい』
確かに、八味丸を長期に出していると、患者さんの胸が冷えてくることを経験します。そんなときには真武湯を足せばいいんですね。


【2013/08/02 22:07】 | 症例
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