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日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
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IMG_0161.jpg3月××日外来

小学校5年生の男児、母親と一緒に来院。
喘息は出ていないが、
アトピーがひどくなったと言われる。
1年前にもかかっていたがその時には苓桂朮甘湯を処方している。
今回は左の首の発疹がひどい。
痩せていて、顔の瞼のあたりが赤くなって、火照っている。
少しボーっとしている印象もある。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どうされましたか?』
   「首の湿疹がひどくて」と、母親が答える。左の首の鎖骨の上のあたりが真っ赤になっていて痛々しい。寝ているときにそこを掻いてしまうようです。
『今どういう治療を受けているの?』
   「何も治療していないです。この1週間前から首のところがわるくて」
『目のところも赤いね、花粉症ある?』
   「はい、ちょっとあります」

『ちょっと休んでくれる。』と、腹診のために横になってもらう。『前は、苓桂朮甘湯を出していたんだよね。』
   「はい」
『口すごく乾く?』
   「うぅーん」と、男の子は首を横に振ります。
『あのね、胃は弱いね、水分をとりすぎると胃がチャバチャバいうことはない?』腹診をすると胃のところに水振音を感じます。
   「あります」と患者さんが言います。
さらに、へその横に動悸も感じます。手はアトピーのために乾燥していて。
手足は冷えてかつ火照りもある。

『前と同じ薬出すで。苓桂朮甘湯と甘麦大棗湯を出します。苓桂甘棗湯。水分はね、あまり取りすぎんようにしてくれる。牛乳はのまんほうがいいよね。温かいご飯に温かい味噌汁ね。それと早く寝てくれる。』
   「はい」
『今アレルギーのシーズンだから少し悪いと思うけど、前よりずっと大きくなってくれているし、これくらいならいいほうだと思うよ』
   「夜寝ているときにボリボリ掻いていて、赤くただれているんです」と母親が首のところの湿疹を指して言います。
『ああそうか、そしたら、抗生物質とステロイドの入った軟膏も少し出すよ』
   「ありがとうございます」
『ずいぶん大きくなられたので、治る力が出てきていると思うよ。生活しっかり頑張られると治ると思うよ』
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そして今回は苓姜朮甘湯と甘麦大棗湯を処方しました。

井上先生のコメント
・左の首は意味があるのですか?と聞くと
『左は気やね。気を動かすほうに持って行ったほうがいいと思うのよ。だから苓桂甘棗湯やね。』
前回は苓桂朮甘湯にしましたが、今回はこれに甘麦大棗湯を加えて、苓桂甘棗湯の方意で使いました。こうすると余計に気が動くようになるのだと思います。

・のぼせがあって、胃のところに水振音をふれて、臍のところに動悸もあるので苓桂朮甘湯がいいようです。さらに、アレルギーなどの過敏性もあって、ボーっとしているので、甘麦大棗湯の証もあります。これら2つの証の合わさった結果として、2つを合わせて苓桂甘棗湯として処方したのだと思います。


【2013/03/30 21:05】 | 症例
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