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日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
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IMG_0181.jpg4月××日外来

30代女性
ニキビと口臭でかかっている
口臭は小さい時から気になるという。
マスクをしているやややせた女性。
声のトーンはやや高い。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どんな感じですか?』
   「悪くないです」
『舌出してみて』舌は、ネバネバしているけど、前よりましのようです。
『早く寝ているかね』
   「昨日は遅くなってしまいました」
『はい、お腹見せてくれるかね』腹診のために横になってもらう。
『若いからね、ちょっと生活をきちんとすると変わるからね』
   「はい」
『特に、寝る時間ね』
   「そうですね」
『口のネバネバだいぶ取れてきたね』
   「はい」
   
『ちょっとお体見せてね』と、腹診を始めます。腹部は軟弱で弱い感じです。『帰脾湯から入ったんですけど。春だから加味帰脾湯にしなくてもいいのかな、という目で見させてもらっているんですけど』と、サントに説明してくれる。

『なんか右の足が、上に反っているよね』見ると右の足の親指が甲のほうに少しそっている。これは肝の熱を表す所見だと井上先生は言います。
左右の側腹部を叩きながら『こっち(左)よりも、こっち(右)がいかんよね』、左より右のほうが響きます。これは軽い胸脇苦満を見つける方法です。

『加味帰脾湯というお薬ね、もう少し生薬を足すと、帰脾湯が加味帰脾湯になるのね。そっちがあっていると思うよ。』
   「はい」
『花粉症ある?』
   「若干あるんですけど、だいたい市販の薬で行けています」
『じゃあ、ちょっと2つ言うからね、どっちがいいか教えてね』ここで言霊診断を始めました。『加味帰脾湯を飲みました...飲んだらどうなると思ってくれればいいんだよ。じゃあ、清暑益気湯を飲みました...これじゃないね、やっぱり加味帰脾湯でいいね。137番にかえるでね。お大事に』
   「はい、ありがとうございました」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回は加味帰脾湯にしました。

井上先生のコメント
・加味帰脾湯は帰脾湯に柴胡と山梔子が入っています。春になり肝の熱が出てきたのでこれに変えたのです。肝の熱を表す所見として、「足の親指の反り」と「胸脇苦満」が目標になりました。
花粉症があって喉の燥熱が強ければ清暑益気湯かと思われましたが、言霊診断で、加味帰脾湯が合うことが確認されました。

・『加味帰脾湯には黄耆、当帰が配され柴胡の分量が少なくて小柴胡湯より補気、補血の効果を高めると共に、遠志、酸棗仁、竜眼肉が配され心気を補い、神経安定効果を高めてある。黄芩の変わりに山梔子が配され上焦の熱を冷ますよう配慮された処方である。
補中益気湯は益気、補気の効果に優れているが、加味帰脾湯は、陰性の神経不安定で寝られない、いらいらする、いわゆる血の道症状のある人に対して気を下げ神経を安定させるように配慮されているので、女性の諸疾患に使用の機会が多い。』と《柴胡剤の活用法》で述べられています。

・サントの経験では、目の疲れを訴えられる女性で、目が赤くて、すこしイライラがある人によく効く感じを持っています。東洋医学では肝は目に現れます。


【2013/04/08 22:42】 | 症例
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