日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
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井上先生から以下の文章をいただきました。
今後、疾患ごとに漢方をまとめる予定だと仰言っています。
すこし先走ってブログに掲載させていただきました。
 このブログでも、これから、頑張って、井上流漢方の処方解説をしていきます!!
右の欄の「漢方処方解説」を時々見ていただければ、徐々に説明が増えていることと思います。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆(以下引用;茶色部分はDr.サントのコメントです

地球環境、生活様式の激変した今日の日本人に対する漢方治療
井上内科クリニック 井上淳子

はじめに
 今日、私たちの住む地球環境は一昔前と比べ大きく変化してぎています。 例えぼ今年はお正月が過ぎてしばらくして日の光が強くなり、 一月 というのに日中は空気が丸く、春のような陽気です。 早、 アレルギー症状が出始めた患者さんを診ていますと、身体に身熱が篭っている、殊に肺に燥熱があるひとが意外に多いのです。

 近年、 日の光が強くなり、 夏には皮膚をさすよ うな感覚を覚えますが、 専門的には太陽黒点が多くなり、電磁波が強くなっている、 いわば地球全体が大きな電子レンジの中に入っている状況である と言われています。 従って人間も電子レンジでチンされ、身体が熱っせられて、干からびてしまいやすくなっています。

 夏ばてに使用するように指示されている麦門冬が配され、肺の燥熱を滋潤し、 黄柏が配され腎など内臓に篭った熱をとる清暑益気湯を今年はすでに一月に軽いアレルギー症状を起こしているひとに使用しています。

 又、今日、私たちの生活様式や食生活が大きく変化しています。夜遅くまで起きているひとが多くなり、 身体を動かすことが少なく、冷たいもの、冷えたものなどを過食することが当たり前になってきています。 一昔前と比べ、日本人の身体が虚弱化し、良く診ると隠れた裏寒や気虚「脾虚」に陥っているひとが激増しています。温裏剤や脾胃剤の使用の機会が増えています。

 漢方医学は時代の変化に応じ、柔軟に処方を変化させ、その時代に生きるひとに役立たせてきた医学です。地球環境や生活の激変を迎えた今日、 注意して良く見ると人間の身体は一昔前と比較して大きく変化してきています。従来からの漢方治療指針に終始するのではなく、今日の日本人に合った漢方治療指針を新たに構築する必要があります。

漢方医学の立場から診た今日の日本人は
1.従来、良く使用されてきた麻黄剤は極めて合いにくくなっています。
(→井上先生が麻黄が入っている方剤を使ったことを見たことがありません。葛根湯、麻黄湯、麻黄附子細辛湯、五積散、etc.すべてそうです。サントは、時々、井上先生の教えに反して使うことがあります。でも、PTMでよい反応がでて、大体が短期決戦の時のみです。たとえば風邪のごく初期や、寝違えのときなどにつかいます。間違って長期出してしまって、心虚になって寝れなくなった患者さんがいて、ひそかに反省したことがあります。世間の「風邪、肩こりと言えば葛根湯」いう風潮を井上先生は警戒しています。井上先生は風邪のときは葛根湯の代わりに真武湯をよく使います。確かに、サントのPTMでも真武湯のほうが麻黄剤より反応がいいことが多いです。PTMについては右の欄の「井上流漢方処方解説」を参照して下さい)

2.低体温のひとが増えている事実が示すように、今日は隠れた裏寒に陥っていることが多く、真武湯を始めとする温裏剤の使用の機会が極めて多くなっています。
(→井上先生は真武湯を多用されます。他には、茯苓四逆湯や四逆加人参湯をよく使います。まず、体の中の冷えを見逃さないことが治療のポイントだとよく言っています。アトピーで皮膚が熱を持っていても体の中が冷えていることが多い。また、顔が火照って熱を持っていても腰や足が冷えていることが多い。本当の実熱は現代人では少なくなっています。虚熱が多い。そのため、真武湯を多用されます。真武湯は冷え取りだけでなく、陰を補う方剤として補助薬として使うことも多いです。)

3.一見、身体つきは良くても、脾胃が虚しているひとが多く、脾胃剤が重要な治療処方となっています。
(→胃腸を丈夫にすることが漢方の基本であることは変わりません。体が頑丈そうに見える男性でも、結構、胃腸に問題があることがあります。小さい時の胃腸の弱さを引きずって大人になって体が虚しやすくなっています。胃腸が弱いとアトピーなどの皮膚疾患になると仰っています。女性でも甘いものの食べ過ぎで胃腸を弱らせている方が多いです。最近のヨーグルトが健康にいいという宣伝で、胃腸がそれほど丈夫でない方もヨーグルトを無理して食べています。それで、さらに胃腸が冷えて弱くなっていることをよく見かけます。井上先生は食事指導を徹底して行っています。甘いものを控え、コーヒー、生野菜、果物、ヨーグルトを控えるように言っています。脾胃剤としては六君子湯、人参湯、呉茱萸湯、茯苓飲、建中湯類、平胃散、etc.などをよく使われます。)

4.一億、総鬱の時代と言われるように、情報過多で変化の激しい社会の中で私たちは心の安定が図りにくくなっています。殊に心が萎えているひとが目立ちます。桂枝湯類や甘麦大棄陽、帰脾陽や加味帰脾陽、竹茄温胆湯などの温胆湯類、香蘇散や厚朴の配された方剤など、心にも効く漢方処方の出番が多くなりま した。
(→心の問題を持っている方がとても多い。イライラしたり、鬱になったり、不安になっらたり、パニックになったり、閉じこもりになったり、とさまざまな問題を持った患者さんが来られています。いわゆる教科書的漢方では柴胡剤をつかうかなと、思われる人にもあまり柴胡剤を使いません。むしろ、心の弱りがあれば、甘麥大棗湯、人参養栄湯、帰脾湯などをよく使います。とくに甘麥大棗湯を頻繁に使用されます。それだけ心の問題を持った患者さんが多いということでしょう。小建中湯などの建中湯類が鬱などの症状に効いたのには驚いたことがあります。)

5.身体が干からびている、津液不足に陥りやすくなっている今日の日本人には麦門冬など滋陰薬の配tれた滋陰剤の出番が極めて多くなりました。
(→上に井上先生が書かれているように、乾燥している方がたくさん来られます。昔に比べて空気は悪いし、黄砂はたくさん飛んでくるし、パソコン、スマホ、蛍光灯などの電磁波に一日中囲まれて私たちは生活しています。夜は遅くまで起きているので「陰」が枯れている状態になってきています。のどのイガイガが続いたり、動悸、息切れがあったり、皮膚が乾燥したりという症状をみます。麦門冬湯、滋陰至宝湯、滋陰降火湯、炙甘草湯、清暑益気湯などを好んで使われています。)

6.心肺が弱り、潜在性心不全となっているひとが多くなりました。木防已湯や真武湯生脈散などを広い年代の喘息やアレルギー、体調不良などにも良く使用します。
(→最近、潜在性心不全のことをよく話されます。上の4.で「心」が弱り、5.で「肺」が弱り、「心肺」が弱って、だんだん潜在性心不全が増えているのかもしれません、これはあくまでサントの推測です。のどには燥熱があるのに胸が冷えている方には真武湯生脈散をよく処方されています。最近は、木防已湯を処方されるケースも増えています。)

【2013/01/27 17:28】 | 井上流漢方
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