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日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
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IMG_0089.jpg 1月××日外来

網膜色素変性症にて通院している方
眼科の治療以外にも漢方治療を求めてこられている。
痩せた方、少し顔がくすんだ印象がある。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どうですかね?』と、井上先生。
  「前回お薬をいただいて、けっこう調子が良かったです。昨日、生理が来てからまたおなかの調子が悪くなった」と、患者さん。
『生理のときにお風呂に入っている?』と、患者さんに聞かれる。
  「シャワー入っています」
『シャワーも入ったらあかんって、あのね、髪洗ったりせんこと。髪洗ったり風呂入ったりせんようにしてみ。足湯て足だけ風呂に入ってみ、そうすると生理のときにおかしくならんよ』

腹診をしながら、『冷えちゃうんだと思うので、今どんな調子になってきた?』腹は少し冷えて、力がない。すこしだけ胸脇苦満があります。
   「なんか胃が重たいのか、下痢したいのか、よくわからないまま胃から腸から調子が悪いので」
『生理は終わっていない?』
   「まだ2日目で」
『下痢はしていない?』
   「下痢はしていないですけど、お腹が痛くなったり」
『頭は重い?』
   「頭重いです」
『加味帰脾湯にしてもいかんかった?」
   「加味帰脾湯は飲んでからずっと調子よかったし、なんかよかったです。」
腹診で胸脇苦満があるので『柴胡はあるよね』と、サントに言われます。

ここで言霊診断を始めました。『じゃあよ、香蘇散を飲んだと思って...香蘇散...ちょっと風邪ひいたというか、これ頭スッとしてきたんとちゃう?これ合うかもしれんね。』香蘇散は気の流れがいいようです。『いま飲んでもらうからね。』とその場で1包飲んでもらいました。
・・・・・・・・・・
10分後に診察室にもう一回はってもらうと
『少し落ち着いた?胃の感じどうなった?』
   「なんか、お腹があったかくなった。」
『なんか変な感じ取れてきたね、頭も。じゃあ今回、この香蘇散を中心に飲んで。いま、香蘇散、真武湯、香蘇散としとくので、だけど高温期が来たら体が変わるので、高温期が来たら芎帰調血飲にするか加味帰脾湯にするかしたいので、2週間後にもう一回来てね。』
  「わかりました」
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そして、こんかいは、香蘇散にしました。

井上先生のコメント
・『いわゆる、血の道の一番軽い薬が香蘇散。』
瘀血は考えなくていいんですか?と尋ねると『あるんですが、胃がおかしくなっているので、今無理なので、その前の段階の香蘇散を出した。香蘇散だけでよくなる人が結構ある。いま体をこわしたので、一遍もとに戻してからでないと駆瘀血剤は使えない。』と教えてくれました。そして次回は芎帰調血飲か加味帰脾湯にする予定です。

・香蘇散が血の道の薬だとは今まで知りませんでした。ちなみに「血の道」という言葉は漢方の世界でよくつかわれます。
「血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のことである」と、Wikipediaにありました。その通りです。

・開業して近畿厚生局の個別指導に行ったとき、指導官から「血の道症」という病名はカルテにつけないようにと注意されました。疾患名でないし、保険病名としてはあいまいだからでしょう。でも、この言葉は、女性の複雑な病態を表すにはピッタリくることがあります。漢方を保険でやるにはなかなか、難しいことがあります。

【2013/01/28 23:16】 | 症例
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