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日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
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IMG_0120.jpg3月××日外来

30代女性、新患
冷え症が困ると言ってこられる。
花粉症もあり、不妊症で以前は当帰芍薬散を飲んだことがある。
頬が少し赤くてマフラーをしている。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どうですか?』と、井上先生が聞く。
   「この2月は、風呂とかであっためても足が温まらない感じがします」と、患者さん。
『わかりました、休んでください』と、腹診のために横になってもらう。『赤ちゃんも欲しいと思っておられるんですか?』
   「そうです、できれば」
顔は少し上気して、やや水気が多い感じ。手足もむくんではいないが水気はある印象を受ける。

『花粉症は、鼻づまりのほうがひどい?それとも鼻水のほうがひどい?』
   「鼻づまりのほうがひどいです」
『ちょっと舌出して』、口は少し粘っている。『でも、水分をとくにほしいという訳ではない?』
   「特にほしいとは思いません」
腹診をしながら、『ご飯食べると眠くなりますか?』と、聞く。胃がボテッとして力がなく支えているので脾虚を疑う。また、下腹には瘀血も少しあるようだ。
   「ときどき眠くなります。食べた後は動きたくなくなります」と、患者さん。

『天気が悪いと頭痛がある?』
   「重い日があります、雨が降るか降らないかの時に重くなります」
『食べれないタイプではなくて、食べれるほうだよね』
   「食欲は落ちることはないです、量はそんなに食べないんですが。」

『そうですねェ、、』井上先生は、少し迷っておられる。ここで言霊診断を始めました。『私たちの体は肉体だけの存在でないので、薬の名前を聞くだけで体が変化しますのでね』と、いつもの前置きをして
『例えば、香蘇散を飲んだと思って、、香蘇散を飲んだらどうなるって、思っていて...これわりといいね。鼻が通るね。念のために、人参養栄湯を飲んだ...そうじゃないね。香蘇散やね。』香蘇散が気の流れがいいようです。
『お薬飲んでもらうよ。胃の薬で、頭痛にもよくて、咳止めにもなるっていう薬を出してみますよ。漢方は、胃がよくなるのが条件だから、食べ過ぎ水分の取り過ぎに注意してね』
   「はい」
その場で、香蘇散を一袋飲んでもらいました。

しばらく生活上の注意をされた後に『いま、体のどこが変わってきたかな?』
   「胃のあたりがかるくなりました」
『あと、首の後ろ楽になってこない?』
   「あっ、スッとしてます」
『ここの流れがよくなると花粉症がよくなるよ』と、後頚部を指して言います。
  「はい」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして、今回は香蘇散を1日3回で処方されました。

井上先生のコメント
・不妊があって、水っぽくて、冷えと瘀血があるので当帰芍薬散かな?と思ったのですが、と聞くと
『胃が支えていて、ご飯食べると眠気が来る人でしょ、ちょっと無理やね。』
次に、将来的には当帰芍薬散になる可能性もあるのですか?と聞くと
『できる、できる、でも今は胃をよくしてあげて、気の流れをよくするといいというか、あまり急がんでもいい』

・さらに、『ちょっと脈が弱かったので、人参養栄湯を言ってみたけど良くなかったよね。極端な虚の状態でなかったので、香蘇散で気をめぐらしてもいんだよね。虚が強かったら、中が空っぽだったら、気をめぐらすとよくないけどね。今年は、花粉症に対して、小青竜湯より香蘇散がいいよ。』

・香蘇散は理気剤で気をよくめぐらします。サントが思うところでは、虚が強いときに気をめぐらすと、気が薄まって、動悸がしたりしてしんどくなります。香蘇散は軽いと思っていたのですが、少し注意が必要なんですね。

・井上先生が、香蘇散の目標でよく言われるのが、天気で起こる頭痛です。これはとても参考になります。教科書的には、雨の時の頭痛は五苓散とありますが、少し違うようです。


【2013/03/07 22:48】 | 症例
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