日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
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IMG_0152.jpg3月××日外来

80代女性
ずっと前からかかっている方
脊柱管狭窄症による歩行困難があったが
徐々に改善してきている。
お年寄りによくあるように、いろいろな症状を、
とめどもなく、ゆっくりと話される。
すこし腰が曲がっておられる。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どうですか?』と、井上先生が尋ねる。
  「2月から狭心症みたいにドキドキして苦しくなって、もらっていたワソランを飲んで、麻子仁丸をへらしたんです、そして防已黄耆湯にしたら、そしたらすっきりしてきて...」と、患者さん。
『そうかもしれんね。麻子仁丸は下半身の弱りを取る薬で、春になってきたので、防已黄耆湯が胸に作用するのでいるのかもしれんね』
『お通じはどうなった』
   「麻子仁丸を1回だけでいいみたいです」
『他はどうだった?』
  「そのあとには胃がどーんと重くなって、桂枝加朮附湯をやめてみました」
『風邪ひいていなかった?』
  「そうかもしれません」
『花粉症みたいな症状は?』
  「花粉症あります」

『休んでくださいね。』
  「勝手に変えていけなかったかしら?」と、心配される。
『そんなことないですよ、防已黄耆湯がすごく合う方なので』と、説明してくれる『この方はずっと見させていただいている方で、肺気虚があって、脊柱管狭窄症があったんですけど、防已黄耆湯と桂枝加朮附湯や真武湯をお出ししていて脊柱管狭窄症はよくなっている。それに便秘を言われるので、麻子仁丸と防已黄耆湯でやったり、いろいろしている方ですね。』と、説明してくれる。

腹診をすると『ちょっと冷えとるのかな』と、腹が少し冷えている。
立っているときはわからなかったが、横になると足にむくみがある。
『ちょっと口、乾かれるのね?』
  「乾くというより、鼻から続いている喉のところがいがらっぽい感じがします」
『防已黄耆湯に何を足すかなんですが、ちょっと冷えとるのかな』
胸を触ると『ここがすこし冷たいね』と、膻中のひえを感じます。

『ちょっと体にききますよ』と、ここで言霊診断を始めました。『防已黄耆湯はすごく合っている方なので、防已黄耆湯と真武湯を一緒に飲んだと思って...それとも、防已黄耆湯と桂枝加朮附湯を一緒に飲んだ...やっぱり、こっちの方がいいような感じやね。防已黄耆湯と桂枝加朮附湯の半分を一緒にのんだ...半分の方がいいみたいね。鼻が通るよね。』やっぱり、前のように桂枝加朮附湯を一緒に飲んだ方がいいようです。ただし、量は半分で。
『こっちの方がいいやろ、ここあったかくなるね』と、腹を指して言われます。
  「ああ、そうですね」
『それじゃ、桂枝加朮附湯の量を減らして飲んでみようね』
  「はい、わかりました」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回は防已黄耆湯に桂枝加朮附湯を半分足して処方しました。

井上先生のコメント

・防已黄耆湯は心臓にきくのですか、心不全とかにもいいのですか?と、聞くと
『はい、いいですよ、ただ発汗過多でという状況があってですけど。』 と答えてくれました。防已黄耆湯は肺の気を補い、利水作用があるので心不全に有効なのでしょう。

・別のところでは
『老人で水太り気味で体を動かさない人で、息切れなど肺気虚の症状ある方には、防己黄耆湯がよい。』と述べられています。
また、『尿の勢いがない』ことが目標として有用だと言われれています。確かに、患者さんに聞くと、この漢方を飲むと尿の勢いが出てくるといわれます。


【2013/03/18 21:12】 | 症例
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