FC2ブログ
日本古来の漢方や中医学とも違う、新しい漢方ともいうべき「井上流漢方」について説明します。患者さんの気の流れをみて気を整えることを第一義とする「井上流漢方」を名古屋の井上先生の外来から報告します。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

IMG_0155.jpg3月××日外来

20代女性
不妊症とか花粉症でかかっている
前回は苓桂朮甘湯と甘麦大棗湯がでている
小柄な女性、話し方は歯切れがよくて元気そう。
☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆。,・~~・,。★。,・~~・,。☆
『どんな感じ?』
   「くしゃみが出ていないです」
『あっ、そう』
   「この前の月曜日に黄砂がひどかった時には、粘膜がひりひりしたんですけど、くしゃみは出ずに行けています」
『それ、すごいね』
   「ポケットティッシュ一回も使わずです」
『これって、苓桂朮甘湯に甘麦大棗湯を足して、真武湯を1日2回飲んでもらっています』と、説明してくれる。『真武湯はね、ここ、鼻白いもんね。そして顔ほてっているもんね。だから苓桂朮甘湯が合うたちで、そして甘麦大棗湯を合わせたほうが粘膜の過敏性にいい。』と、詳しく説明してくれる。

『この薬合っているよね』
   「なんだか、快挙ですよ」いままで効く薬がなかったので、患者さんも驚いてかつ喜んでいます。
   
『ちょっとお腹見せてくれる』と腹診のために横になってもらう。
手はすこし火照っていて、足は少し冷えている。
さらに、へその周りがボッテと盛り上がっているので『おへそを見ると、胃腸が弱いということがわかりますよ』と、井上先生が仰る。
心窩部を触ると、胃のところの流れがわるい。 乗り物酔いもよくすると、カルテには書いてある。
『これ合っていると思うよ、飲み過ぎ食べ過ぎに注意してね』
   「ありがとうございます」
   
   「それと、排卵の注射をやっていたのですが、足が冷えたり身体がよくないので行っていないですと、」患者さんは、不妊症の治療につても相談されます。
『それでいいんじゃない、自力でやったら』
   「このまま体外受精とか、いろいろやっても、やったけどで、終わりそうな気がする。だからもっと元気になったらやろうって話し合っています」
『それが賢いと思うよ』
   「今、ずっと低温期なんですが」
『そのうち変わるでね、待っときね』
   「はい」
『あなた、ぶれていなくて、たくましい生命力をもっているので、そしたら自然にできるよ』
  「はいありがとうございます」
*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*::*
そして今回も前回と同様に、苓桂朮甘湯と甘麦大棗湯、それに加えて真武湯を処方しました。

井上先生のコメント
・上の患者さんとの話に出た井上先生のコメントを解説すると;患者さんの鼻が白かったのは「裏寒」を意味します、だから「真武湯」を処方しています。また、ほっぺたが桜色で、のぼせがあり、乗り物酔いもあるので「「苓桂朮甘湯」を処方しています。さらに、花粉症などの粘膜の過敏性に対しては「甘麦大棗湯」を処方しています。

・井上先生は別のところで『苓桂朮甘湯は、胃の中に水が溜まり、気がのぼって、めまいがある人につかう。乗り物酔いを目標として用いる。桂枝が入っているのでほっぺたが桜色にのぼせている。』と、述べています。
また『臨床では、裏寒がある場合には、苓桂朮甘湯に真武湯を併用したほうがよいことが多い』とも述べています。
サントのころでは頭痛やめまいの患者さんが多いので苓桂朮甘湯はとてもよく使う処方です。

・井上先生は花粉症に甘麦大棗湯をよく使われます。
「甘麦大棗湯」は心の過敏性につかう方剤ですが、粘膜の過敏性にも効くと言っています。じっさいに、黄砂の影響などには「甘麦大棗湯」はとても有効です。
この患者さんでは「苓桂朮甘湯+甘麦大棗湯」を使っていたので、気の上衝が強い場合に使う「苓桂甘棗湯」の方意もありました。



【2013/03/19 22:27】 | 症例
トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。